特徴
当科では臨床経験豊かな専門医が、患者様の症状に合わせて的確な問診を行い、最新の検査機器を用いて診断を行っております。診断を確定したら、なるべく体への負担が少なく、効果の高い治療(薬・リハビリ等)から優先して開始いたします。
ほとんどの方はこのような治療でお元気になり、社会復帰されておりますが、病状が重篤な方には症状に合わせてブロック療法など、さらに効果的な治療を行います。それでも症状が残存する場合は手術で治療を行うことがあります。
当院では年間約600件以上の手術を行っております。2019年度の手術のうち一番件数が多かったのは骨折に対する手術約250件でした。
次に多かったのは他施設からの紹介も多い背骨の手術で約200件でした。腰椎と頸椎の狭窄症に対する手術が主ですが、時には靭帯骨化症などの難病疾患や脊髄腫瘍などの特殊な疾患に対する根治術も行い良好な術後成績をおさめております。
それ以外に、肩・膝・股関節の手術(人工関節や骨切り手術)は約150件と、各専門グループが活発に手術を行っています。
整形外科・リウマチ科専門外来
「もし患者さんの立場で診察・治療を受けるとしたら、どんな風にしてほしいだろうか?」私たち整形外科・リウマチ科スタッフは常にこのような発想のもと日々邁進したいと考えております。
患者様は症状に苦しみ、不安を抱えながら外来にお越しになられると思います。我々の使命はそんな患者様の悩みを共にしながら1日も早くお元気にして差し上げることです。専門的知識や経験をもとに、最新の検査・治療機器を用いて患者さんの体への負担が少なく最大限の効果が得られる方法で治療を行います。
お越しになられた際はなんでもご遠慮なくお尋ねください。
関節外来グループ
膝、股、足、肩、手などの関節の痛みを抱えておられる方は大変多く、加齢によるものや外傷、スポーツ障害やリウマチ性疾患など様々な原因があります。
治療は原則として内服や外用、注射、リハビリなどの保存的治療からおこないますが、改善の様子がみられないなどの経過により手術をおすすめするケースもあります。
当院では様々な手術をおこなっておりますが、とくに中年期以降の患者様で、膝、股、肩、肘などの関節障害がある方に対して人工関節置換術をお勧めする場合があります。とくに近年、肩関節においてはリバース型人工肩関節置換術(RSA)という術式が開発され、従来の人工肩関節と比べると痛みを取り除くだけでなく、不能となっていた肩挙上が出来るようになることが期待できると大きく改善されております。
また、スポーツ時において、例えば投球時の痛みに悩まされている方や、頻繁に肩を脱臼してしまうようなケースでは腱板再建術をおこなうケースもあり、スポーツ現役世代が安心して活動できるようサポート・ケアいたします。
津守 伸浩Nobuhiro Tsumori
資格
- 日本整形外科学会認定専門医
- 日本整形外科学会認定スポーツ医
- 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
- 日本整形外科学会認定脊椎脊髄病専門医
所属学会
- 日本整形外科学会
- 日本脊椎脊髄病学会
- 日本骨粗鬆学会
山口 知之Tomoyuki Yamaguchi
資格
- 日本整形外科学会専門医
所属学会
- 日本整形外科学会
- 日本骨折治療学会
- 西日本整形・災害外科学会
脊椎外来グループ
整形外科とは、全身の骨や関節、靭帯、筋肉など人間の体の中で運動器の疾患を扱う診療科ですが、その中でも腰痛、肩こり、手足のしびれなどを扱うのが脊椎外来です。
脊椎(背骨)は、体を支える支柱でありますが、同時に脳からの指令を伝える脊髄神経を保護するという重要な部分です。
圧迫骨折などで背骨を骨折すると痛みで体が支えられなくなりますし、首の部分(頸椎)で脊髄が圧迫されると、手がしびれて力が入りにくくなったり、足元がふらついて歩けなくなったりすることがあります。また、腰の部分(腰椎)が変形して神経を圧迫することで、坐骨神経痛や歩行時に足のしびれをもたらすこともあります。
治療は、内服、外用、リハビリ、ブロック注射などの保存的治療が基本ですが、症状が強い時や、保存的治療で効果が期待できない時は手術を行います。
近年では、病状や患者様にもよりますが、正しく診断され、保存的治療、手術治療を共にしっかりとすることで、昔のように、手術をすれば歩けなくなって、車椅子生活になるということではなく、症状の改善が見込まれるようになってきております。むしろ、手術を含めた治療をしないと、徐々に症状が進行して歩けなくなることもあります。
手のしびれ、脱力、歩行障害などで悩まれている方は、治らない、年のせい、などと諦めずに一度受診されることをお勧めします。
棈松 昌彦Masahiko Abematsu
資格
- 博士(医学)
- 脊椎脊髄外科
- 日本整形外科学会認定整形外科専門医
- 日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
- 日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
- 日本脊椎脊髄病学会・日本脊髄外科学会認定脊椎脊髄外科専門医
所属学会
- 日本整形外科学会
- 日本脊椎脊髄病学会
前原 光佑Kosuke Maehara
資格
- 整形外科専門医
- 麻酔科認定医
- 麻酔科標榜医
所属学会
- 日本ペインクリニック学会
- 日本脊椎脊髄病学会
- 日本整形外科学会
- 日本麻酔科学会
- 日本東洋医学会
- 西日本整形災害外科学会
リウマチ外来グループ
関節リウマチとは、多発的、持続的に関節に炎症を起こし、関節内の軟骨や骨を破壊して変形をきたす全身疾患です。以前は適切な治療をしなければ日常生活動作に支障をきたし、患者の寿命にも影響するとされてきました。
関節リウマチに対する治療は近年、その病態の解明が進むことで、次々に免疫抑制剤、生物学的製剤など多数の薬が使用可能となり、以前より治療の選択の幅が広がってきたこともあり、早期に治療をおこなえば、疾患のコントロールは困難ではなくなり、かつては多く行われていた関節手術は激減しました。
それでもなお薬物療法が奏功しないケースがありますので、整形外科的な治療がなくなったわけではありませんが、関節リウマチの治療においては“早期診断”と“適切な治療薬を用いて関節リウマチをコントロールする”ことが重要です。
関節リウマチの初期症状に多いのが“朝に指の関節がこわばる”や“関節が腫れる”といった症状です。もちろんこれらの症状がすべて関節リウマチの診断となるわけではありませんが、関節リウマチは発症後2年間でもっとも関節破壊が進行することで知られており早期診断が重要です。その上で治療方針をお伝えし、内服、外用、注射、リハビリ、手術などにより総合的な治療を行ってまいります。
田中 信次Shinji Tanaka
資格
- 日本整形外科学会専門医
- 運動器リハビリテーション医
- リウマチ登録医
所属学会
- 日本整形外科学会
- 日本外科学会
- 日本関節病学会
- 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)
- 西日本整形災害外科学会
- 日本肘関節学会